日本の道路ではパワー走行が難しい理由

走り抜ける喜び

ハーレー乗りにとって愛車に跨り、颯爽と走るのは最大の喜びと言っても過言ではありません。ハーレーの本場であるアメリカでは地平線まで続く直線道路を力強く走らせるのが当たり前の光景ですが、日本ではそのようなロケーションを期待するのは非常に難しいと言えます。
日本の道路は高低差が大きく、カーブだらけの山道が非常に多いのが特徴です。日本の国土は約八割が山地やそれに近い地形を占めているため、道路も必然的に山間のわずかな平地を縫うように走る形になります。
ハーレーは車体が大きくパワーもあるバイクですが、高低差に対しては決して強くありません。ハーレーは非常に重たいバイクであり、その重さが高低差を苦手とする原因になっています。

また、日本の道路は交差点が多く、頻繁に停車をすることもハーレーに不向きです。
ハーレーは長時間の走行を前提とした設計なので、短時間に何度も停車と発車を繰り返すとエンジンに悪影響が及びます。同じ走行距離でも直線道路をノンストップで走るより、何度も停車を繰り返す方が大きな負担になってしまうのです。ハーレー特有の重たく力強いアイドリングを楽しめる利点もありますが、長い目で見ればそのような走り方は愛車の寿命を縮めてしまうので注意しなければいけません。カーブや交差点が少ない道路は日本では非常に稀であり、武骨なデザインのハーレーが生み出すパワーあふれる走りを堪能するのは決して簡単ではないと言えます。